オランダで開催された『InDeSem』ワークショップに参加してみて!!



デルフト工科大学で2年に1度、開かれる『InDeSem』と言う8日間のワークショップに参加してきました。今回は、デジタルファブリケーションやテクノロジーの発達による、新しい建築デザインの可能性を探ることがテーマでした。今回は、このイベントをレポートしたいと思います。

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世界各国からの参加者

このワークショップに参加するために事前に課題提出が求められ、運良く私も参加が認められました。主催主である、デルフト工科大学とは、ヨーロッパでも屈指の名門校で、多くの建築家を輩出しています。そして今回の会場も、MVRDV設計の施設であったりと、なんとも贅沢づくしです。世界各国から集まった、若い建築家や学生ら約70人と共に刺激的な時間を共有しました。

 

グループによるワークショップ

課題は、運河沿いの倉庫の外装を、デジタルファブリケーションやテクノロジーを応用してデザインするというものでした。現地調査から始まり、粘土によりアイディアブレスト、そして特筆するものは、ロボティックアームや3Dプリンタ、レーザーカッターを使ってプロトタイプを作り、フィジカルでアイディアを検証します。プロダクトデザインの領域では比較的行われている、ラピッドプロトタイピングの手法を、建築のスケールで行うのはとても新鮮でした。各グループそれぞれの能力を生かして最先端のデザインを模索したり、RhinocerasとGrasshopperを駆使して、ジェネラティブなデザインを試みていました。
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最終的に一等を獲得した作品は、3Dスキャナappと3Dプリンタを使って、壁面の凹凸にピッタリ合う接着システムをデザインしたチームのものでした。
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著名な建築家のレクチャー

ワークショップに加え、毎日多くのスピーカーが、デジタルファブリケーションやテクノロジーの活用事例と可能性について、それぞれの考えをレクチャーしてくれました。UNスタジオや、テオ・ヤンセンなど、学生時代に憧れていた建築家が目の前で語ってくれ、何とも贅沢な一時でした。中でも個人的にお勧めは、MORITZ DÖRSTELMANNと、KATHRIN DÖRFLERのレクチャー。全てのレクチャーをリンクから見ることができます。
 

まとめ

各国からの若い世代の参加者は、もちろん英語でコミュニケーションを取り合い、情報を交換しているのを見て、すごく羨ましく感じました。日本に居ながらにしても、これらの新しい情報を得ることは出来るけれど、限られています。このような世界的なイベントに、ヨーロッパに居たことで、比較的に容易に参加出来たことで、今後もっと積極的に気軽に、世界に出ていくべきだと感じた良い機会でした。