北欧デザイン好きに送るデンマークデザイナーのまとめ!!!


現在、日本では北欧インテリアデザインに注目が集まっています。この人気の理由には色々ありますが、北欧スタイルが『幸せなライフスタイル!』に映るからだと感じています。今回から数回に渡って国別で、北欧インテリアについて少し踏み込んで紹介して行きたいと思います。

 

北欧デザインの聖地 = デンマーク

 
初めに北欧と聞いて、IKEAのスウェーデン、ムーミンのフィンランド、サーモンのノルウェー、そしてデンマーク???の4ヵ国が一般によく知られています。そう、デンマークに関して詳しく知らない人が多いのですが、実は北欧デザインにおいては重要な国なんです。
 
そこで第1回目は、デンマーク出身の巨匠デザイナーに関する情報を紹介したいと思います。
 

コーレ・クリントKaare Klint)1888〜1954

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デンマーク近代家具デザインの父と言われ、王立デンマーク芸術アカデミーに家具科を設立し、多くのデザイナーを育てました。彼は『古代は我々よりも、もっとモダンである』と言っているように、伝統家具を見直し、そこから合理性や美しさを再認識し、現代的にリデザインする事を説きました。さらに身体寸法を計測したり、収納家具をデザインする際は収納されるモノの寸法を徹底的に調べる等、家具デザインに分析の概念を持ち込みました。彼自身も建築家、家具デザイナーとして活躍しながら、レ・クリント(LE KLINT)を創業し、有名なランプシェード等を手がけました。
 

ポール・ヘニングセンPoul Henningsen)1894〜1967

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建築家であり、ジャーナリストでもあった彼は、近代照明の父と言われ、数多くのランプをデザインしました。特に代表作であるPHランプシリーズでは、光りに対する深い考察から、光源を見た時に感じる眩しさ(グレア)を遮断しながら明るさを保つデザインを生み出しました。
 

アルネ・ヤコブセンArne Emil Jacobsen)1902〜1971

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北欧デザイナーの代表と言ってもよい、ヤコブセンもデンマークの建築家兼デザイナーです。王立デンマーク芸術アカデミーで建築を学び、キャリアをスタートしながら、建築の一環としてアントチェアやスワンチェア等の名作家具までもデザインしています。彼の特筆すべき点は、ランドスケープから建築、家具さらにはカトラリーまで、トータルにデザインに携わった点と、数々の名作家具の名前からも分かるように、自然からの多くのインスピレーションを受けてデザインしている点です。
 

フィン・ユール(Finn Juhl)1912〜1989

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王立デンマーク芸術アカデミーで建築を学び、その後、設計事務所を経て家具デザイナーとしてのキャリアをスタートさせました。当時の北欧主流スタイルとは一線を画す、彫刻的な曲線美で独自の世界を作り上げました。それ故、家具の彫刻家と言われました。家具職人とタッグを組むことで、彼のデザインには、しっかりとデンマークの伝統を受け継ぐクラフトマンシップが随所に生かされています。
 

ハンス・J・ウェグナーHans Jørgensen Wegner)1914〜2007

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若くから家具職人の元で修行を始め、20歳代後半の時期には、ヤコブセンの事務所に勤務し活躍しました。Yチェアに代表されるように無垢材をメインに使い、高い技術力に裏打ちされたクラフトマンシップ溢れる多くの家具を創り出しました。北欧を代表するデザイナーの一人で、現在でも、彼のデザインした家具は生産され続け、日本でも多くの人々に愛されています。
 

まとめ

このように、現在でも憧れるような数多くの家具が、デンマークにおいて同時代的に生み出されているのは、偶然ではないようです。その背景にある歴史的側面や周辺諸国との関係に関しても今後、紹介していきたいと思います。